そのまんま!

imap_open

(PHP 3, PHP 4, PHP 5)

imap_open -- メールボックスへの IMAP ストリームをオープンする

説明

resource imap_open ( string mailbox, string username, string password [, int options [, int n_retries]] )

mailbox への IMAP ストリームをオープンします。

この関数は、POP3 や NNTP サーバへのストリームをオープンする際にも使用可能です。 しかし、いくつかの関数および機能は IMAP サーバでしか利用できません。

パラメータ

mailbox

メールボックス名(mailbox)は、サーバ名の部分と使用するサーバにおける メールボックスへのパスから構成されます。特別な名前 INBOX は、 カレントユーザの個人メールボックスを意味します。 ASCII 空間で出力可能な文字以外の外国文字を含むメールボックス名は imap_utf7_encode() でエンコードする必要があります。

サーバ部は '{' および '}' で括られ、サーバ名または IP アドレス、オプションの ':' から始まるポート指定子、('/' で始まる)オプションのプロトコル指定子 から構成されます。

サーバ部は、全ての mailbox パラメータで必須です。

{ で始まる名前はすべてリモート名で、 "{" remote_system_name [":" port] [flags] "}" [mailbox_name] のような形式となります。

  • remote_system_name - Internet ドメイン名 あるいは括弧でかこまれたサーバの IP アドレス。

  • port - オプションの TCP ポート番号。デフォルトは そのサービスのデフォルトポート。

  • flags - オプションのフラグ。以下の表を参照ください。

  • mailbox_name - リモートメールボックス名。デフォルトは INBOX 。

表 1. オプションのフラグ名

フラグ説明
/service=serviceメールボックスにアクセスするサービス。デフォルトは "imap" 。
/user=userサーバへのログイン時のユーザ名。
/authuser=userリモートの認証ユーザ。指定されていた場合は、このユーザのパスワードが 認証に使用されます(例: administrator)。
/anonymous匿名ユーザとしてアクセスします。
/debugプロトコルの通信内容をアプリケーションのデバッグログに記録します。
/secureネットワーク越しにプレーンテキストのパスワードを送信しません。
/imap, /imap2, /imap2bis, /imap4, /imap4rev1/service=imap と同じです。
/pop3/service=pop3 と同じです。
/nntp/service=nntp と同じです。
/norsh事前に認証済みの IMAP セッションを確立する際に、rsh や ssh を使用しません。
/sslセッションの暗号化に SSL(Secure Socket Layer)を使用します。
/validate-certTLS/SSL サーバの証明書を検証します(デフォルトの挙動です)。
/novalidate-certTLS/SSL サーバの証明書を検証しません。サーバが自己証明の 証明書を使用している際に必要となります。
/tlsセッションの暗号化に start-TLS の使用を強制し、それを サポートしていないサーバとの接続を拒否します。
/notlsたとえサーバがそれをサポートしていたとしても、 セッションで start-TLS による暗号化を使用しません。
/readonly読み込み専用でのメールボックスのオープンを要求します(IMAP のみ。 NNTP では無視され、SMTP および POP3 ではエラーとなります)。

username

ユーザ名。

password

username のパスワード。

options

options はビットマスクであり、以下の組み合わせとなります。

  • OP_READONLY - メールボックスを読み込み専用でオープンします。

  • OP_ANONYMOUS - news に関して .newsrc を使用せず、更新もしません(NNTP のみ)。

  • OP_HALFOPEN - IMAP 及び NNTP 名について、 接続をオープンしますがメールボックスはオープンしません。

  • CL_EXPUNGE - メールボックスを閉じる際に、 自動的にメールボックスを削除します(imap_delete() および imap_expunge() も参照ください)。

  • OP_DEBUG - プロトコルネゴシエーションをデバッグします。

  • OP_SHORTCACHE - 短い(elt-only)キャッシングを行います。

  • OP_SILENT - イベントを受信しません(内部で使用します)。

  • OP_PROTOTYPE - ドライバのプロトタイプを返します。

  • OP_EXPUNGE - リサイクルストリームを削除します。

  • OP_SECURE - セキュアでない認証を行いません。

n_retries

接続試行の最大数。

返り値

成功した場合は IMAP ストリームを、失敗した場合は FALSE を返します。

変更履歴

バージョン説明
5.2.0n_retries が追加されました。

例 1. imap_open() のさまざまな使用例

<?php
// ローカルマシンのポート 143 で稼動している IMAP サーバに接続するには
// 以下のようにします。
$mbox = imap_open("{localhost:143}INBOX", "user_id", "password");

// ローカルマシンのポート 110 で稼動している POP3 サーバに接続するには、
$mbox = imap_open ("{localhost:110/pop3}INBOX", "user_id", "password");

// SSL IMAP あるいは POP3 サーバに接続するには、プロトコル指定のあとに
// /ssl を追加します。
$mbox = imap_open ("{localhost:993/imap/ssl}INBOX", "user_id", "password");

// 自分でサインした証明書で SSL IMAP あるいは POP3 サーバに接続するには、
// プロトコル指定のあとに /ssl/novalidate-cert を追加します。
$mbox = imap_open ("{localhost:995/pop3/ssl/novalidate-cert}", "user_id", "password");

// ローカルマシンのポート 119 で稼動している NNTP サーバに接続するには、
$nntp = imap_open ("{localhost:119/nntp}comp.test", "", "");
// リモートサーバに接続する際は、"localhost" を接続したいサーバの
// 名前または IP アドレスに置き換えます。
?>

例 2. imap_open() の例

<?php
$mbox
= imap_open("{imap.example.org:143}", "username", "password");

echo
"<h1>Mailboxes</h1>\n";
$folders = imap_listmailbox($mbox, "{imap.example.org:143}", "*");

if (
$folders == false) {
    echo
"コールが失敗しました<br />\n";
} else {
    foreach (
$folders as $val) {
        echo
$val . "<br />\n";
    }
}

echo
"<h1>INBOX のヘッダ</h1>\n";
$headers = imap_headers($mbox);

if (
$headers == false) {
    echo
"コールが失敗しました<br />\n";
} else {
    foreach (
$headers as $val) {
        echo
$val . "<br />\n";
    }
}

imap_close($mbox);
?>

参考

imap_close()