PHP は、変数定義時に明示的な型定義を必要と(または、サポート)
しません。ある変数の型は、その変数が使用される文により定義されます。
これは、ある文字列を変数 var
に代入した場合には、
var
は文字列になることを意味しています。
ある整数値を var
に代入した場合には、
その変数は整数になります。
PHP の自動型変換の例の一つは、加算演算子 '+' です。 オペランドのどれかが float の場合、全てのオペランドは float として評価され、結果は float になります。 その他の場合、オペランドは整数として解釈され、結果も整数になります。 この自動型変換は、 オペランド自体の型を変更するものではないということに注意してください。 変わるのは、オペランドがどのように評価されるかだけです。
<?php |
最後の二つの例が奇妙に思える場合には、 文字列変換 を参照ください。
ある変数を強制的にある特定の型として評価させたい場合には、 型キャスト のセクションを参照ください。ある変数の型を変更したい場合には、 settype() を参照してください。
本節の例をテストしたい場合には、 var_dump() を使用することが可能です。
注意: 配列への自動変換の動作は現時点で定義されていません。
また、PHP では配列の添字と同じ構文を使用した文字列へのアクセスをサポートしているので、 次の例はあらゆるバージョンの PHP で成立します。
詳細は、 文字として文字列をアクセスするというセクションを参照してください。
PHP の型キャストは、C 言語と同様に動作します。つまり、 変換しようとする型を括弧で括り、キャストする変数の前に置きます。
使用可能なキャストを以下に示します。
(int), (integer) - 整数へのキャスト
(bool), (boolean) - 論理値へのキャスト
(float), (double), (real) - float へのキャスト
(string) - 文字列へのキャスト
(array) - 配列へのキャスト
(object) - オブジェクトへのキャスト
括弧の中でタブとスペースを使用することができることに注意してください。 したがって、次の文は機能的に等価です。
注意: ある変数を文字列にキャストする代わりに、 二重引用符で括ることもできます。
型の間でキャストを行う際の動作は、必ずしも明確ではありません。 詳細については、以下の節を参照ください。