そのまんま!

CXXXI. PostScript ドキュメントの作成

導入

このモジュールは、PostScript ドキュメントを作成するためのものです。 PDF 拡張と多くの共通点を持っています。実際のところ API はほぼ同じで、 多くは関数名の最初の pdf_ を ps_ に変えるだけで使えます。 PostScript ドキュメントには直接関係のない機能(ハイパーリンクの追加など) も含まれていますが、これらは PostScript ドキュメントを PDF に変換した場合に有効となります。

この拡張によって作られたドキュメントは、いくつかの点で pdf 拡張に よって作られたドキュメントより優れています。なぜなら pslib のレンダリング関数はカーニングやハイフネーション、そしてリゲチャに対応しており、 よりよい出力が得られるからです。

要件

少なくとも PHP 4.3.0 以降と pslib >= 0.1.12 が必要です。 ps ライブラリ(pslib)は、 http://pslib.sourceforge.net/ にあります。

インストール手順

簡単なインストール方法: コンソールで以下のコマンドを入力します。

$ pecl install ps

実行時設定

設定ディレクティブは定義されていません。

リソース型

この拡張モジュールでは PostScript ドキュメントリソースを定義しています。これは ps_new() が返すものです。

定義済み定数

以下の定数が定義されています。 この関数の拡張モジュールが PHP 組み込みでコンパイルされているか、 実行時に動的にロードされている場合のみ使用可能です。

以下の 2 つの表は、ps 拡張で定義されている定数の一覧です。

表 1. 線端の形状をあらわす定数

名前意味
ps_LINECAP_BUTT 
ps_LINECAP_ROUND 
ps_LINECAP_SQUARED 

表 2. 線の連結方法をあらわす定数

名前意味
ps_LINEJOIN_MITER 
ps_LINEJOIN_ROUND 
ps_LINEJOIN_BEVEL 

連絡先

もしこの拡張や pslib についての意見・バグフィックス・機能拡張などがあれば、 私 steinm@php.net にメールをください。お待ちしています。

目次
ps_add_bookmark -- 現在のページにブックマークを追加する
ps_add_launchlink -- ファイルを実行するためのリンクを追加する
ps_add_locallink -- 同一ドキュメント内のページへのリンクを追加する
ps_add_note -- 現在のページに注釈を追加する
ps_add_pdflink -- 別の PDF ドキュメントのページへのリンクを追加する
ps_add_weblink -- Web 上の場所へのリンクを追加する
ps_arc -- 反時計回りに円弧を描く
ps_arcn -- 時計回りに円弧を描く
ps_begin_page -- 新しいページを開始する
ps_begin_pattern -- 新しいパターンを開始する
ps_begin_template -- 新しいテンプレートを開始する
ps_circle -- 円を描く
ps_clip -- 現在のパスを描画範囲として指定する
ps_close_image -- 画像を閉じ、メモリを開放する
ps_close -- PostScript ドキュメントを閉じる
ps_closepath_stroke -- パスを閉じ、描画する
ps_closepath -- パスを閉じる
ps_continue_text -- 次の行にテキストを続ける
ps_curveto -- 曲線を描く
ps_delete -- PostScript ドキュメントの全リソースを削除する
ps_end_page -- ページを終了する
ps_end_pattern -- パターンを終了する
ps_end_template -- テンプレートを終了する
ps_fill_stroke -- 現在のパスを塗りつぶし、線を引く
ps_fill -- 現在のパスを塗りつぶす
ps_findfont -- フォントを読み込む
ps_get_buffer -- 生成された PS データを含むバッファの内容を取得する
ps_get_parameter -- パラメータを取得する
ps_get_value -- 値を取得する
ps_hyphenate -- 単語をハイフネーションする
ps_include_file -- 外部ファイルを生の PostScript コードとして読み込む
ps_lineto -- 直線を描く
ps_makespotcolor -- スポット色を作成する
ps_moveto -- 現在位置を設定する
ps_new -- 新しい PostScript ドキュメントオブジェクトを作成する
ps_open_file -- 出力用のファイルを開く
ps_open_image_file -- ファイルから画像を開く
ps_open_image -- 後で配置するために画像を読み込む
ps_open_memory_image -- GD 画像を受け取り、PS ドキュメントにはめ込む画像を返す
ps_place_image -- 画像をページに配置する
ps_rect -- 矩形を描く
ps_restore -- 以前に保存されたコンテキストを復元する
ps_rotate -- 回転の程度を設定する
ps_save -- 現在のコンテキストを保存する
ps_scale -- 縮尺を設定する
ps_set_border_color -- 注記の枠線の色を設定する
ps_set_border_dash -- 注記の枠線の、破線の状態を設定する
ps_set_border_style -- 注記の枠線の形式を設定する
ps_set_info -- ドキュメントの情報を設定する
ps_set_parameter -- パラメータを設定する
ps_set_text_pos -- テキストの出力位置を設定する
ps_set_value -- 値を設定する
ps_setcolor -- 色を設定する
ps_setdash -- 破線の形状を設定する
ps_setflat -- 平面度を設定する
ps_setfont -- 以降の出力で用いるフォントを設定する
ps_setgray -- グレー値を設定する
ps_setlinecap -- 線端の形状を設定する
ps_setlinejoin -- 線の連結方法を設定する
ps_setlinewidth -- 線幅を設定する
ps_setmiterlimit -- miter limit 値を設定する
ps_setoverprintmode -- overprint モードを設定する
ps_setpolydash -- 破線の形状を設定する
ps_shading_pattern -- シェーディング用のパターンを作成する
ps_shading -- 以降の出力で用いるシェーディングを作成する
ps_shfill -- 範囲をシェーディングで塗りつぶす
ps_show_boxed -- テキストをボックス内に出力する
ps_show_xy2 -- テキストを指定した位置に出力する
ps_show_xy -- 指定された位置にテキストを出力する
ps_show2 -- テキストを現在の位置に出力する
ps_show -- テキストを出力する
ps_string_geometry -- 文字列のジオメトリを取得する
ps_stringwidth -- 文字列の幅を取得する
ps_stroke -- 現在のパスを描画する
ps_symbol_name -- グリフ名を取得する
ps_symbol_width -- グリフの幅を取得する
ps_symbol -- グリフを出力する
ps_translate -- 座標変換を設定する